湘南を舞台にした、吉野万理子氏による短編集。

鎌倉、逗子、腰越など多くの湘南の名所が出てくる本作品。話はいずれも他者との関わりとの中で人間の葛藤や愛といった感情を抱きながら変化していく登場人物たちの心情が美しく表現されています。温情にあふれており、湘南らしい作品です。

実際のスポットを舞台にしており、いったことがある人にとっては没入できる節がたくさんあります。逗子駅前のスタバの逸話を基にした「なぎさ通りで待ち合わせ」が一番のお気に入りです。

湘南というと僕にとっても大学の近くということで馴染みのあるエリア。もっと好きになりました。