原田マハ氏による、新米スピーチライターの奮闘を描いた小説。
思いを寄せていた幼馴染の結婚式に複雑な心境で出席したごく普通のOL、二宮こと葉。鬱屈していたこと葉は会場で伝説のスピーチライター久遠久美と出会う。そして普通は退屈な知人スピーチだが、彼女のスピーチに心揺さぶられた。
この結婚式を機に”言葉”と向き合うようになったこと葉は、久美の弟子となりスピーチライターとして歩み出す。そして新米ながらも政権交代をかけた野党”民衆党”のスピーチライターに抜擢され、人を突き動かすスピーチを模索していく。
原田マハさんの作品を読んで思うことは、話し言葉を扱うのがお見事だなぁということ。実際に誰かがやりとりしたことを書き起こしたんじゃないかってくらいに登場人物の口調、言葉の選び方が自然に思えます。
そんな原田マハさんが今作の作中で描かれている数々のスピーチはどれも血が通っており、心動かされました。
文章やスピーチ、コピーを考えるのに行き詰まった時にまた読み返したいと思います。
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