1995年に発覚した大和銀行による巨額損失隠蔽事件の当事者による告白本。
コーポレートガバナンスにことうるさく言われるご時世だ。窮屈に思えるのもこの本を読んだ何らば、いざ仕方なく思える。脆弱な企業体質によって膨らむ事件はあるのだから。
1995年に著者による自供で発覚した大和銀行巨額損失事件。970億円もの巨額損失に驚くがそれ以上に12年間をかけて誰にも発覚せず、膨らんだことに驚きを隠せない。
一つの読み物として面白いが、12年間もの擦り切れそうな日々を送った著者。多くの損失を招いた犯罪行為ではあるものの、耐え難い生活であったことに間違いない。