中原中也氏の詩集。
中原中也氏は僕の出身地の福岡の隣、山口県出身の作家だ。
彼がどんな生い立ちだったかは知らなかった。
宮沢賢治氏が岩手県で生涯を全うし”よすが”であったように、山口県は著者にとっても同様なものとばかり思っていた。
だが、彼は山口を捨てている。早熟な彼は17歳で3つ年上の女優・長谷川泰子と同棲をはじめ、上京するが結局小林秀雄氏に奪われるという結末。
彼も苦悩の多い人生だ。その苦悩が詩に影を落とし込み、とても深みが増している。
お気に入りは”頑是ない歌”と”言葉なき歌”だ。
いずれも苦悩した早熟の天才故に思うことが素直に描かれている。
人生で悩んだ時、きっと手に取れば”中原中也だってこうなんだから”となるだろうなぁ。
中原中也の有名な肖像のボーラーハット、あれって中原中也記念館で特注だけども販売しているそう。あれ、欲しいわ。