作家・山田詠美氏による小説。

 

主人公・時田秀美は男子高校生。

タイトルは1話目に主人公が言い訳のように口にしたセリフからきている。

表題に採用されているんだけど、とてもいいなぁと。

「ぼくは勉強ができない」、この文章の後に続く言葉はそれぞれの話で独立して存在するんだろう。

「ぼくは勉強ができない、だから大切な人を愛することができる。」

「ぼくは勉強ができない、だけど一生懸命考える。」みたいな。

 

物語を読んでいるとどうにもピーナッツのようだった。

チャーリーブラウンが日常に疑問を抱いたり、ルーシーが相談に乗っていたり。

どうにも心が和む青春小説だった。