こちらあみ子(著:今村夏子)を読んだって話。
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小説家・今村夏子による短編小説集。
手にしたきっかけは花束みたいな恋をしたでの
「きっとその人は今村夏子さんのピクニックを読んでも何も思わない人なんだよ」
という一説。
まずは「こちらあみ子」
僕らは時に無垢な存在を尊く思う。
しかし当事者としてその存在と向き合ったのならばどうだろうか。
無鉄砲で正直でしかいられない。
そんな酷な現実と向き合いながら少しずつ擦れながら成長するあみ子と周囲。
誰もが持っているであろう、
振り返るとこそばゆい子ども時代の経験。
そんな世界に立ち返るような一冊。
そして目的であった、「ピクニック」
片田舎での職場での友人関係。
どの登場人物に肩入れするかで物語の見え方は大きく変わる。
何を思うかって聞かれたなら「働いて、友人を想い、一生懸命に生きている。そんな彼らが集まって昼から飲むビールはきっと美味しい」
乏しい人間なのか、残念ながらそれくらいしか答えられない。